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Volume 1. サンゎはなぜそんなに倧切なの

曎新日2021幎8月11日



サンゎが分垃しおいるのは海掋党䜓の たった.%ですが、海掋生物の  分のがサンゎ瀁生態系ず関連し支え合っおいるので、サンゎの枛少は他の生態系ぞ倚倧な圱響を䞎えたす。

サンゎ瀁、藻堎、マングロヌブ林、海岞湿地など沿岞の浅瀬には、海の生物倚様性の実に80が集䞭し、皚魚が生たれ育ち、他の倧きな魚の生存や私たちの食料を支える堎所なのです。そのため、サンゎ瀁をはじめずするこれらの生態系は「海のゆりかご」ず蚀われおいたす。



䞊図生態系ピラミッドサンゎがなくなれば、生態系ピラミッドを構成する党おの生き物がだんだん支えを倱っおいく。


さんごは動物ですが、共生する耐虫藻ずいう藻の光合成でCO2 を吞収し、酞玠やサンゎ自身が生きるための゚ネルギヌを぀くりだしおいたす。なんずサンゎ瀁や海藻のCO2の吞収率は1㎡蟺り.kg幎で怍物よりも倚いのです。


実は、海は地球最倧のCO2の貯蔵庫ずしお地球の熱を割も吞収しお枩暖化を緩和し、氎枩が䞊がる代わりに倩候を安定させおくれおいたす。もし海がなければ、地球の平均気枩は℃ (今は..℃になっおいる蚈算です。

よく聞かれるさんごの癜化珟象ずいうのは、海氎枩が䞊がるこずでこの藻がサンゎず共生出来なくなりサンゎから出お行っおしたうこずで、藻自䜓が持っおいた色を倱っお癜くなり、藻が䜜り出す栄逊を受けるこずができず死滅する珟象です。


この地球を安定化させる機胜に加え、サンゎ瀁が保有するただ生物孊者も把握しきれおいないほど膚倧な海の生物の倚様性は、私たちに癌や難病の新薬ずなる物質を提䟛し人類の長寿を叶えおくれ、死骞は䌝統的に建築材ずなっお生掻や文化を支えおいたす。そのほか、沿岞では倩然の防波堀ずなっお接波や高波から私たちの暮らしを守り、色ずりどりの景芳が倚くの文化や豊かさを支えるむンスピレヌションの源ずもなりたす。



䞖界的には、日本最倧のさんご瀁海域である石西瀁湖は、地球䞊で最も生物倚様性の豊かな海域で重芁な保党察象ずされる、コヌラル・トラむアングルの䞉角圢の先端をなしおいたす。




「䞖界的サンゎ瀁地域、持業生産、食料問題に貢献するコヌラル・トラむ アングル・むニシアティブ(CTI)」ずいうのは、海掋ず沿岞の生物資源の宝庫である 海域を、政治的枠組みを越えおひず぀の海域ずしお連携し保党する倚囜間パヌトナヌシップで、2007 幎 12 月にむンドネシア・バリ島で行われた気候倉動条玄第 13 回締玄囜䌚議で正匏に承認されたものです。





䞖界の海掋生物倚様性の分垃濃い色ほど倚様性が高い(Roberts et al. 2002)

CTIは日本の南西諞島呚蟺を頂点に、むンドネシア(䞭倮・東)、 東ティモヌル、フィリピン、マレヌシア(ボルネオ島の䞀郚)、PNG ず゜ロモン諞島の党又 は䞀郚の EEZ を含む、米囜の半分の面積に盞圓する 570 侇 km2 を占める䞉角圢の 海域です。地球䞊で最も生物倚様性の豊かな海域ずしお、海のアマゟンずも呌 ばれおいるこの海域のサンゎの皮類は 600 皮以䞊に及び、䞖界で知られおい るサンゎの皮の 75%以䞊、䞖界のサンゎ瀁の 53%を含みたす。たた、3,000 皮以䞊の魚類、䞖界䞭で最も広い面積のマングロヌブ林が広がっおいるずの調査結果が出されたした。


呚蟺の 12 億人が沿岞資源に盎接経枈を䟝存しお生掻するなど、むンドネシア、フィリピン、マレヌシア等を含む経枈開発が進む呚蟺囜の持続的発展に盎結し、䞖界の持業生産を支える食糧䟛絊の堎 ずしお重芁ず蚀われおいたす。


こ の沿岞機胜が正垞に保たれれば、気候倉動で増加する灜害に察し自然の芁塞ずなり、 矎しい景色やビヌチは、䞖界から芳光客を呌ぶ芳光業を支えたす。

これらの総合的な生態系サヌビスを考えるず、CTI 海域におけるさんご瀁、マングロヌブ、その他の関連生態系の経枈䟡倀は玄 US$23 億 ず掚定されたした。たた CTI は熱垯域に分垃するマグ ロの産卵・育成堎でもあり、䞖界䞀のマグロ産業の基盀を圢成するずいわれおいたす。


ちなみに、日本では芳光・レクリ゚ヌションのみのサンゎ瀁の経枈䟡倀に぀いお、日本党䜓で2,399億円/幎、沖瞄県では2,324億円ず詊算されおいたすが、これは盎接サンゎ瀁を目的にした芳光ダむビング、海氎济などず、沖瞄・奄矎・小笠原の限定された地域のみを蚈算察象ずし、持業や文化的䟡倀などの生態系が䟛絊するその他のサヌビス党䜓の䟡倀を含みたせん。


このように、䞖界でも最も重芁な海域の先端にあるのが、八重山諞島の石西瀁湖であり、その豊かさがずおもよく理解できるでしょう。日本で最倧のサンゎ瀁海域であり、黒朮に乗っお日本党䜓のサンゎ瀁ぞ幌生を䟛絊する源の堎所ずも蚀われおいたす。




しかし、海掋汚染や気候倉動の圱響による海面䞊昇、海氎の枩床・酞性床の䞊昇により、 今埌 幎間で䞖界の割のサンゎ瀁が死滅するず予枬され、そのスピヌドは幎々高たっおいたす。


珟に、WWFが幎に出した報告曞では、䞖界で人間の食卓に䞊ぶ倧型の魚のが海から消えおしたい、日本の持獲量も過去幎間でに激枛したず蚀われおいたす。囜内の氎産資源は割が資源の枯枇状態に近く、珟圚あたりたえに芋かける魚介類や海藻が幎、幎埌にはもうみられなくなるかもしれない、ずいう悲惚な状況です。


たた、過去幎間ですでに地球䞊からの脊怎動物が姿を消し、地球の危機のトップマタヌずなるほど残りの枛少・絶滅のスピヌドも加速しおいる状況です。信じられない様ですが、珟圚毎日〜皮もの生き物たちが、地球䞊から消えおいるずいうこずです。

さらに、人間が無責任に䜜りだし海に散らばっおしたったプラスチックゎミはすでに傷んで瞮小した生物のすみかに新たな危機を远加し、たすたす生き物を危うくしおいたす。


これは脅しでも誇匵でもなんでもなく、珟に石垣島呚蟺に広がる石西瀁湖では、すでに幎の癜化珟象で%のサンゎが死滅したず報告されおいたす。



もし私たちが石垣島呚蟺の海域を守れなければ、芳光や食料䟛絊がたたならず、氎枩䞊昇もコントロヌル䞍可胜になる未来がすぐ先にやっおきおもなんら䞍思議ではありたせん。


海のこの無限倧の機胜を正垞に保぀こずは、島の瀟䌚・経枈・環境をひっくるめた豊かさを守っおいくこずに欠かせないこずなのです。



参考文献

Roberts et al, 2002

WWF Living Planet Report 2020

Tamura, 2009. 生物倚様性ホットスポット保党 プロゞェクト圢成における 囜際協力事業ずの効果的連携 ~コヌラル・トラむアングル・むニシアティブ~

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