2022年12月3日、舟蔵の里で開催されたやいまSDGsシンポジウムにおいて、サステナブルアイランド石垣主催ワークショップ「八重山サンゴのまちづくり~市民が考える20年後も豊かな海~」を実施しました。
テーマは「八重山サンゴのまちづくり」
このワークショップでは、私たちの⽬指す『20 年後も豊かで幸せな⽯垣島』を念頭に、「豊かで美しい海を残してゆくために、私たちが出来ることってなんだろう?」というテーマでグループディスカッションを行いました。
例えばマイボトルの使用などの個人でできる取り組みも大切ですが、今回は、八重山にどんな仕組みがあるとよいか、という少し発展的な視点で意見交換をしていただきました。
ワークショップの流れ
まずはブレインストーミング。各々のアイディアを付せんに書き出していきます。今回は、できる/できないを議論するのではなく、とにかく様々なアイディアを出していただくことが目的です。
次は早速意見交換タイム。書き出したアイディアについて、それぞれの意見をグループ内でシェアします。話す人は魚や鳥などの形をした「トーキングオブジェクト」を持って、1人1回1分までという厳しいルールに従います。限られた時間の中、多様な意見が飛び交います。
グループ全員の意見が出たら、グループごとにアイディアをまとめ、発表準備に入ります。付せんを模造紙上に並べて、カテゴライズしてみたり、意見の関連性を見つけたりしてまとめていきます。
いよいよグループごとの発表です。
参加者のアイデア
発表していただいたアイディアの一部を以下にご紹介します。
・農薬を使っていない作物に対する補助 ・打ち上げ海藻を拾って農業に使う ・環境税の導入 ・環境保全に貢献する団体・企業に経済的支援をする ・インパクトボンド サンゴ礁バージョンをつくる ・生物多様性クレジットをつくる ・プラスチックの代替品に対する補助金 ・マリンサービス許可制 ・海域利用者協議会、海のルール作成 ・海底造園業創出、サンゴ園や海藻園 ・海水の海底湧水で塩づくり、薄めて海水農法 ・ベジタリアン・ヴィーガン対応店推奨 ・オーガニック給食、食育 ・上下水の安全性確保、水質改善 ・森を整備する ・透水性舗装にしたい ・全市民にまずは海で泳いでもらう! ・海のことを知る教育プログラム 小中高、地域 ・幼少期に自然の美しさを実感する体験を提供する ・「エーヨーエン」の影響を知りたい ・「よい観光」を知る ・海の人、畑の人がつながるイベント ・農観連携 ・生産活動をコンテンツ化→農業・漁業体験 ・環境保護活動をコンテンツ化→例:赤土流出防止活動 ・域学連携、学生を受け入れ(大学のサテライト誘致)
このように多様な意見が出ましたが、複数グループに共通して印象的だったのは以下の3点でした。
①農業、漁業、観光、教育などあらゆる分野の連携の必要性 ②「知る」ことの重要性 ③補助金等、行政支援の有用性
ご意見・ご感想
「このような場を増やすとよい」という運営側としてとても嬉しいご意見もいただき、あらゆる分野の連携の第一歩として、こういった場づくりの意義も再確認できました。
ご参加いただいた皆様からの感想(抜粋)
・いい学びの場でした。参加してよかったです。皆様と今後もつながって情報交換していきたいと思いました。 ・ブレストしていくと意外と共通認識があったなと思いました。 ・SIIの取り組みや理念を直接知ることができてよかったです。 ・仕組みづくりって楽しいです。初ワークショップ。ありがとう。 ・同じ方向性の考えの方々の貴重な話を聞けてよい勉強になりました。 ・色々な視点で、どう石垣の海をよくしていくか知れて、いろんな角度からディスカッションできたのでとても楽しかったです。 ・こういう話し合いをもっと広く多様な業界・職種の人とできたらいいなと思いました。 ・たくさんの意見が聞けてよかった。全く違う話をしてても元は同じ。八重山を守りたいって人がいっぱいで嬉しかった。
限られた時間ではありましたが、バックグラウンドの異なる様々な参加者が、熱い議論を交わし、大変有意義な時間となりました。サステナブルアイランド石垣は、今回のワークショップの内容を今後の活動に活かしてまいります。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
Report by Asumi
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